秘密の癒しチートがバレたら、女嫌い王太子の専属女官(※その実態はお妃候補)に任命されました!
すべてのお灸を取り終え、アズフィール様はシャツを羽織りだし、私は後片付けを始める。
焦げたもぐさと台座をわけながら、ふいに午前中の庭での出来事が脳裏をよぎった。
「あの、アズフィール様。今日の午前中、庭を散歩していたら、偶然イザベラ様をお見かけしたの。護衛の騎士と一緒だったわ」
「ほう」
アズフィール様はシャツのボタンを留めながら、特段興味を引かれた様子もなくあっさりと相槌を入れた。
以前、アズフィール様はイザベラ様との姉弟仲について『普通』と答えていたが、その言葉通りの反応といえる。夢でうなされていたのを理由に、姉弟の確執にまで想像を巡らせたのは、やはり私の行き過ぎだったのだろう。
それはそれとして、私は心に引っ掛かっていたことをアズフィール様に尋ねてみることにした。
「……ねぇアズフィール様、例えばなんだけど『火薬』『しくじれない』これらの単語から、なにか想像するものってある? ちなみに、時間的なリミットが迫っている感じかしら」
焦げたもぐさと台座をわけながら、ふいに午前中の庭での出来事が脳裏をよぎった。
「あの、アズフィール様。今日の午前中、庭を散歩していたら、偶然イザベラ様をお見かけしたの。護衛の騎士と一緒だったわ」
「ほう」
アズフィール様はシャツのボタンを留めながら、特段興味を引かれた様子もなくあっさりと相槌を入れた。
以前、アズフィール様はイザベラ様との姉弟仲について『普通』と答えていたが、その言葉通りの反応といえる。夢でうなされていたのを理由に、姉弟の確執にまで想像を巡らせたのは、やはり私の行き過ぎだったのだろう。
それはそれとして、私は心に引っ掛かっていたことをアズフィール様に尋ねてみることにした。
「……ねぇアズフィール様、例えばなんだけど『火薬』『しくじれない』これらの単語から、なにか想像するものってある? ちなみに、時間的なリミットが迫っている感じかしら」