秘密の癒しチートがバレたら、女嫌い王太子の専属女官(※その実態はお妃候補)に任命されました!
 ……王女付きとはいえ、騎士の給金だけで礼金に加えて十人以上はいるであろう子供たちの衣食を維持できるものなのだろうか。
 脇に立つアズフィール様の表情を見るに、どうやら彼も同じ疑問を持ったようだった。
「私は親に捨てられ、ここで育ったのです。この容姿がお稚児趣味の金持ちの目に留まってここを出て、数年その男のもとで過ごしました。地獄のような日々でしたが、飢えることなく最低限の教養も備えられたので、その点は感謝しています。男の死をきっかけにお払い箱となった私は、食い扶持を確保するため見習い騎士として騎士団に入団しました。幸い剣に適正があったこと、他にもいろいろな縁があって十年前にイザベラ様の騎士に就任しました。こんな私ですが、ここの子供たちから見ると、私は成功者の象徴のようなのですよ。子供らの期待は裏切れませんからね、できる限り援助を続けてきました」
「もしや、姉上も支援に協力しているのか?」
「……あるいは、間接的に支援していると言えるかもしれません」
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