公親先生と遊ぼう! 〜未来の種 番外編〜
「あ、おつぎします!」

「あ、ああ。ありがとう…あ、俺も!」

「すみません…」

それから乾杯をした。

何にかわからないけど…多分初めての食事とか、宅飲みとか…………ぶっちゃけ、初めてのデートにだな。

「あ、これも美味しい!」

「思ったよりよく冷えたな。
でも、キリッと冷やした方が好みなんだろう?」

「はい。これくらいが最高です!」

「卵白汁? これも美味しいよ。
しんじょみたいになったな」

「そうですね……見た目はあんまりだし、山芋もすり身の魚も入ってないんですけどね。でもこれはこれでイケますね」

俺達は美味い飯と酒で、かなり開放的になっていた。

自宅に戻って、マスクを外せているというのも大きいのかもしれない。

息苦しさがなくなるだけじゃなく、相手の表情がわかるというのは、かなり近づいた気がするのだ。

今では、家族や特別な関係でしか、マスクを外すことは出来ないからな。

マスクを外して、笑って語り合えるということは貴重だよ。
それだけで親密な気分になる。


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