すべての世界で、キミのことが好き❤~告白相手を間違えた理由
 次の日、朝起きていつもよりも早く学校へ行く準備をして、子犬のいる場所まで胸を弾ませながら全力で走った。

 昨日いた場所にはいなかった。
 どこにいるんだろう……。

 辺りを探していると、陸くんが来た。

「おはよう!」

「おはよう! ねぇ、あの子犬はどこにいるの?」
「こっちだよ!」

 物置の扉が数センチ空いていた。そっと覗くと、子犬が眠っている。

「校長先生にお願いをして、飼い主が見つかるまで、この中で過ごさせてもらうことにしてたんだ」

 彼女の姿を見てほっとした。
 彼女、そう、この子犬は女の子!

 あぁ、早く、陸くんに伝えなくちゃ!

「あのね、うちで飼っても良いって!」
「本当に? 大丈夫なの?」
「うん」

 陸くんは目をキラキラさせた。
 その表情を見て私は自然に笑みが溢れる。

「はぁー、良かった! もしも見つからなかったら保健所とかに連れられて……」

 陸くんは最悪な状況を想像して、頭を抱える。

「良かった! 良かった!」

 それから彼は空を見上げた。

「とりあえず、校長先生に報告してくるね!」

 陸くんは走った。彼の後ろ姿を見送ると、眠っている子犬を見つめた。

 この子が幽霊だと思われていたのか。
 こんなにも可愛いのに。

 噂って別物に変身して、怖いなぁ。




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