BeAST




ニコニコと笑っていても、その笑顔は可愛いものでは無い。

目の当たりって、俺への周囲の目を全部見てたってことだろ。


「んと、えと、彼氏?」


幸大が無理に笑顔を作って俺に聞く。

俺はそういう偏見ないからね!?と言いたげに。

まあ、もしそうだとして、俺がって言うのが意外なんだろう。


「無意味な気遣いご苦労さん。」


はあ、とため息をつけば、クスクス笑う環。


「君、ひおと結構仲良さそうだね」


環が幸大に近づく。


「へっ?」


変なところから声を出す幸大。

環は幸大の手を取って握手する。


「僕はね、神尾環。君は?」


「あ、えっと、井筒幸大、デス」


「幸大くんか。…ああ!本当に灯織とずっと一緒に居てくれている子だね。耀介から聞いているよ」


ばか耀介。全部言ってんのかよ。


「じゃあ、七種礼くんも居たりする?」


楽しくなっちゃってんなおい。


まあ、いいけど。


「はい、俺です」


「わあ、本物の礼くんだ。よろしくね」


七種とも握手する。


「二人に会えて本当に嬉しいよ。ずっと、二人には伝えたくて。」


訳が分からないような顔をする二人。

悪いが、環に付き合ってやってくれ。


「ひおと、いや、灯織と友達になってくれてありがとう」


えっ、と驚いたような顔をする二人。



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