魔力ゼロの出来損ないとして追放されましたが、二度目の人生は隣国の王家お抱えチート錬金術師になりました
 王室御用達の錬金術師になるばかりか、称号持ちの錬金術師として扱われるなんて。魔法師一族の出来損ないとされていた私が、こんな扱いをされていると知ったら、実家の面々はどんな反応をするだろう?

 頭の中は真っ白だったけれど、いつまでもぼんやりしているわけにはいかない。

「謹んで……拝受、いたします」

 一国の王から慈悲を受けた時の言葉はこれで正しかったっけ?

違っていても、もう怒らないでほしい。正直、今はまったく心の余裕がない。

 ――どうしよう、ノイン! なんか私、すごい扱いをされてる!

 心の中で助けを求めると、皮肉屋の師匠が鼻で笑うのが聞こえた気がした。

『おまえの才能を考えたら、当然の扱いだ。この程度で喜ぶな』
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