魔力ゼロの出来損ないとして追放されましたが、二度目の人生は隣国の王家お抱えチート錬金術師になりました
不思議な幻獣のおかげで錬金術を成功させているだけだ、という不名誉な噂は消えていないけれど、最近は『幻獣を従えるほどの能力を持った錬金術師だ』という話もちらほら耳にするようになった。考えすぎてもしょうがないものなんだなあと判断し、あんまり気にせず、また街に繰り出すようになった。

ただ、ラスヘイムで名と顔を知られたために、あちこちで見知らぬ人に声をかけられるようになったのはいただけない。なんとなく窮屈になった気がする。

以前に戻ったようで、確実に変わった生活を過ごしていたある日のこと。

私はカーディフでメルヴィル家の屋敷が売り払われたと聞き、すぐに行動に出た。

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