7日後の約束は〇〇…秘密を抱えた2人の奇跡の恋物語…

 現在、奏弥は28歳。
 本来20歳まで生きていられないと、医師から診断されていたが20歳を過ぎた今でも生きている。
 そして倒れる事も少なくなった。
 それは、もしかすると何か心強いものに出会ったからかもしれない。

 産まれた時から健康で元気いっぱいだった翔次は、逆に病にかかり最後には射殺されてしまった。

 人生とはどうなるか判らないものだと、翔次と奏弥を見ていると痛感させられるようだ。


 

 その晩は遅くまで話をしていた。
 凜は眠れない様子で、横になってもすぐに起きてしまいウトウトしたくらいだった。
 奏弥も短時間しか眠れず、奏も寝たかどうか分からない程度だった。


 翔次の傍についていた疾風も眠れない夜を過ごしていたようだ。



 
 翌日になり。

 奏と奏弥に連れられて、凛も葬儀会館へやって来た。
 お通夜が行われる前に色々な儀式を身内で行った。

 社内には翔次が亡くなった報告がメールで行われた。
 救急車で運ばれても、翌日にはケロッと戻って来た事から安心していた矢先に射殺されてしまうとは驚くばかりか社員達もショックを受けていた。
 社長に比べて頼りなくイケメンでもないと、翔次の事を下げて見ていた社員も多かった。
 しかし時折り、女子社員の間で翔次に危ない所を助けてもらったと噂を耳にしていた。
 ある男性社員は、偶然お手洗いで翔次にあった事があり、その時メガネが汚れたのかメガネを外して洗っている翔次の素顔を見た時に驚く程の美形だったと話していた男性社員がいた。
 その話を聞いても誰も信じなかったが、よく見ていると口元がとても魅力的だと言い出した社員もいた。

 最近急激に穏やかで優しい雰囲気が強くなったと、女子社員が噂をしていた。
 以前は暗く死にそうな目をしていたが、急にイキイキした目に変わりなんだか元気を取り戻したようにも見えていた。

 もしかしたら普段は、わざとイケてない自分を作っているのではないかと話していた社員もいた。
 本当は父である疾風よりもずっとイケメンで、モテすぎるのが嫌で姿を隠しているだけではないか? と。

 
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