鎖から放たれた蝶々は美しく羽ばたく
なんだかそれは、私が抱いている神月伶桜像とは大きくかけ離れていた。
「伶桜!
どこ!?」
唐突に女性の大きな声が響き渡り、思わずびくりと身体が震える。
「真奈美さーん、こっちだよー」
けれどかまうことなく、神月さんは立ち上がってひらひらと手を振った。
「だから!
勝手にふらふらしないで、って言ったでしょ!」
「えー、だってここ……」
「だってじゃない!」
長身の神月さんと釣り合うほど、背の高いその女性の怒鳴る姿は迫力があって、こっちがビクビクしてしまう。
「そーですよねー、機密書類とかありますから、勝手に動き回られると困ります」
おおっ、珍しく袴田課長が正論を言っている。
明日は雪ですか!?
「あ、袴田さん!」
神月さんが肩に手を乗せ、そのまま椅子ごとくるりと私を回して袴田課長の方を向かせる。
「この仕事の僕のアテンド、苺チョコちゃんにお願いしたい!」
「苺チョコ……?」
「ちゃん……?」
「はぃーっ?」
袴田課長と女性の、不審の目が痛い。
が、当の私だってなんだかわけがわかっていないのだ。
「伶桜!
どこ!?」
唐突に女性の大きな声が響き渡り、思わずびくりと身体が震える。
「真奈美さーん、こっちだよー」
けれどかまうことなく、神月さんは立ち上がってひらひらと手を振った。
「だから!
勝手にふらふらしないで、って言ったでしょ!」
「えー、だってここ……」
「だってじゃない!」
長身の神月さんと釣り合うほど、背の高いその女性の怒鳴る姿は迫力があって、こっちがビクビクしてしまう。
「そーですよねー、機密書類とかありますから、勝手に動き回られると困ります」
おおっ、珍しく袴田課長が正論を言っている。
明日は雪ですか!?
「あ、袴田さん!」
神月さんが肩に手を乗せ、そのまま椅子ごとくるりと私を回して袴田課長の方を向かせる。
「この仕事の僕のアテンド、苺チョコちゃんにお願いしたい!」
「苺チョコ……?」
「ちゃん……?」
「はぃーっ?」
袴田課長と女性の、不審の目が痛い。
が、当の私だってなんだかわけがわかっていないのだ。