禁断の味はチョコレートのように
六本木にある店で、杏は身体中をいじくられていた。
土曜日の昼待ち合わせと聞いていたのに、待ち合わせ場所の店に入っていて欲しいと言われると、美しい女性スタッフが杏を待ち構えていた。
「橋本様よりオーダーを伺っております。
まずはエステ、それから着替え、最後にヘアサロンへ移動となります。
全てこちらの系列店で全て移動も行いますのでお任せ下さい」
「すみません、橋本さんからはここで待ち合わせとか聞いていないんです。
確認しても良いでしょうか」
「はい、お待ちしています」
杏は笑顔のスタッフと距離を取り電話をかけるが通じない。
メールをすればすぐさま返信は来た。
まだ飛行機で移動中、スタッフにお願いしているのでお姫様になった気分で味わってきて欲しいと。
その内容に呆然としながらも、彼は今の自分では満足していないのだと杏は感じた。
ならばそれに相応しくなるだけだ。
杏が通話を終え、よろしくお願いいたしますとスタッフに頭を下げれば、こちらこそよろしくお願い致しますとスタッフは深々と頭を下げた。