嘘つきは恋のはじまり✗ 恋の終わり???

3年生になって
涼の塾の回数が増えて
ふたりで会う回数が減った



受験生だから仕方ない



「涼、時間大丈夫?」



「あ、そろそろ行くね」



塾の時間ギリギリまで
いつも近くの公園で話した



涼なりに
ふたりの時間を作ってくれてたと思う



涼とバイバイしたあと
空が綺麗で



「もしもし、涼?」



「なに?なんか忘れた?」



涼にも見せたくて
涼に電話した



「たいしたことじゃないんだけど…」



「芭、空見て!
スゲー綺麗だから!」



先に涼が言った



「うん、私も今…」



「深瀬くん!」



電話の向こうで女の子の声がした

涼を呼んでる



私の声はかき消された



「え、芭なに?
なんの用だった?」



私も涼と一緒に見たかった
綺麗な空



涼は今
私じゃない誰かとこの空を見てる



「んー、なんでもない」



「芭、なんでもなくないだろ」



涼の声は
いつもみたいに優しかった



「深瀬くん、早くー!
授業始まるよー」



「涼ごめんね、急いでるのに…
たいしたことじゃないから大丈夫」



「じゃあ、明日ゆっくり聞くから」



明日じゃ、ダメなんだ



「涼、頑張ってね…」



明日じゃ…



「芭、なんかあった?」



明日は
この空かわかんないよ



いつも一緒じゃない

空も人の気持ちも



< 23 / 205 >

この作品をシェア

pagetop