聖夜に舞い降りた灼熱のサンタクロース
「それなら帯は? 浴衣が黒なら甘くなりすぎないし。例えばこれとか」

「可愛い〜。恭子のが終わったら、私もいい?」

「もちろん。いいよ」



迷う素振りもなく、浴衣と帯を組み合わせている。

オシャレな佐藤コンビからも頼りにされているとは。

今日もパーカーにデニムパンツのカジュアルコーデだけれど、バッグから靴まで、夏らしい爽やかな色合いで揃えられている。これはモデルのスカウトが来るのも頷ける。



「──じゃあ私たち、コスメ見てくるから」

「ごゆっくり〜」



彼女の的確なアドバイスにより、お目当ての物を購入した先輩たち。30分後に落ち合おうと約束すると、浴衣売り場を出ていった。

小一時間前と同じく、グランプリの女神様と2人きりとなる。



「すみません。気を遣わせてしまって」

「ううん、大丈夫だよ。浴衣着るの、初めて?」

「はい。あまりこういう場所は、来たことがなくって」
< 105 / 243 >

この作品をシェア

pagetop