聖夜に舞い降りた灼熱のサンタクロース
買い物かごの中には、菜々子先輩と一緒に選んだ髪飾りと巾着バッグが入っていて、肝心の浴衣はまだ決めきれていない。

浴衣の着用経験はないが、小学校低学年までは甚平を着ていた。しかし、成長期の訪れとともにサイズアウトし、中学年からは洋服に。

暁子とのお祭りも、Tシャツにカーゴパンツと、動きやすさ重視の格好をしていた。



「興味はあったんですけど、サイズが合わないことが多いんです。お洋服も、好みのものを見つけても、どうせ無理だろうなって諦める癖がついてしまってて……」

「わかる。ピッタリ合うのって、なかなか出会えないよね」

「田尻さんもですか?」

「うん。ズボン穿く時はいつもベルトしてるし、長袖なのに私が着たら八分袖になったりとか。だからここ最近は、欲しいのが売ってない時は自分で作っちゃってる」



共感を示したのち、サラリと言ってのけた彼女。

聞けば、服飾系のサークルに所属しており、コンテストで着たドレスも、自分でサイズを調整したという。だからあんなに喜んでたのか。



「毎回付けるのが面倒だけど、かといってウエストに合わせたら丈が短くなるんだよね」

「わかります。なのでだいたいズボンはゴムが入ってるのを選んでます。穿きやすいですし動きやすいですし……」

「何より楽! だもんね」

「ですよね! あの、浴衣の下は何着たらいいですか?」
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