聖夜に舞い降りた灼熱のサンタクロース
カメラを返すと、何度も頭を下げて、笑顔で去っていった。



「今の人たちって、カップル?」

「だろうね。じゃなきゃあんなに密着しないだろうし」



両肩をくっつけて歩く彼らの後ろ姿を眺める。

登山デートか。きっとどちらも日常的に運動を続けていて、足腰が鍛え上げられているんだろうな。

体力も筋力も平均以下の俺には、せいぜいピクニックか、頑張っても夏祭りが限界だ。



「ところでさ、花火の後、大丈夫だった?」

「花火?」

「帰り道、公衆電話でお兄さんに連絡入れたじゃん。怒られなかった?」



夏祭りというワードから、ふと彼のお兄さんが思い浮かび、尋ねてみた。


怪我人を1人で帰すのは心配だと、彼女の家の近くにある小さな公園まで送り届けたあの夜。お兄さんに説教されなかっただろうかと気になっていた。

だが、学校が始まる頃にはすっかり頭から抜け落ちており、気づいた時は既に1ヶ月以上が経過していたため、聞こうにもタイミングが掴めず……。


2ヶ月以上も前の話を今更出すのかよって思われそうだけど、もし怒られてたら、引き留めた俺にも責任がある。
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