聖夜に舞い降りた灼熱のサンタクロース
弁当を平らげた後は、昨年と同様、散策を楽しむ。



「登る前にも言ったけど、ほんと、晴れて良かったよね」

「そうだね。去年はあそこまで見えなかったもんな」



展望デッキから雄大な景色を眺める。

雲1つない澄み渡った青空と、どっしりと佇む深緑の遠山。その奥には、雪をかぶった青い山が顔を出している。


ここに来るのは2回目だけど、やっぱり自然はいいな。呼吸を繰り返すたびに、神聖な空気が全身を駆け巡って、疲れがじんわりと溶けていく。

伯母さんが観葉植物を買ってくる理由がわかった。



「あの〜、すみません」



使い捨てカメラで写真に収めていると、俺たちと同世代くらいの男女2人組に声をかけられた。



「写真、撮ってもらって、大丈夫ですか?」

「はい。いいですよ」



男性からカメラを受け取り、展望デッキと山を背景にシャッターボタンを押した。



「ありがとうございました! 助かりました」

「いえいえ。上手く撮れてることを願います」
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