聖夜に舞い降りた灼熱のサンタクロース
「気になるなら、私、仲介してもいいけど……」

「いや、大丈夫。会うのはもうしばらくしてからにするよ」



まだ心の準備ができてないから。と心の中で付け足し、早口で断った。


いくら友達関係でも、男と女。疚しいことはなくても、「夜遅くまで2人でいました」と言われて、みんながみんな冷静な反応ができるわけがないから。

俺だって、舞が男の子と2人で下校しているのを見て、ちょっと動揺したし。

場合によっては2度と顔を合わせてもらえなくなる恐れだってありうる。



「怖い?」

「……少し。家族思いだからこそ、厳しい目を向けられないかなって」

「あぁ、なるほどね。確かに過保護だし、うるさいししつこいけど、私のこと助けてくれたし。門前払いはないと思うよ」

「そっか。なら安心した」

「うん。……まぁ、これがデートだったら話は別かもだけど……」



胸を撫で下ろしたのもほんの一瞬。ポツリと呟いた声に心臓が跳ね上がる感覚がして、とっさに近くの木に視線を移した。



『いいねぇいいねぇ、浴衣デート! 羨ましいなぁ!」

『どっちから誘ったの〜?』
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