聖夜に舞い降りた灼熱のサンタクロース
表情を変えず、淡々と答える清水くん。

時計を見たら10分が経っていた。聞き耳を立てながら蓋を開け、具材をヘラでかき混ぜる。



「冬生まれで寒がり、そしてきめ細やかな白い肌。町には獣が生息していて、雪かきの経験がある……。ズバリ清水さん、あなたは北海道から来ましたね!」

「残念。違います」

「では、青森ですね!」

「いえ。違います」

「じゃあ秋田だ!」

「下ればたどり着けると思ってる?」



なるほど。色白=日照時間が短いと考えたんだな。

本人は真剣に推測したんだろうけど、心理学とはあまり関係がないような気も……。

図星を突かれてずーんと肩を落とす彼に苦い笑みを向ける。



「ヒントを……ください……」

「しょうがないなぁ。ヒントはしぜ……」

「金子くん! 鍋! 吹きこぼれてるよ!」



副部長の張り上げる声に振り向いたら、鍋から汁が漏れ出ていた。「うわー! すみません!」と、純次くんが慌ただしい足取りで自分の持ち場へ戻っていく。

初の心理ゲームは、ポーカーフェイスを貫いた清水くんの勝利。……ってことにしておくか。
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