聖夜に舞い降りた灼熱のサンタクロース
「前田さんと、話したんだよね?」

「おう。お前が同級生と焼酎の味当てゲームをしてたことを教えてもらった。あとは、酔うとこんなふうにベラベラ話すんだよね〜ってのを話した」



落ち合った後の状況を聞かせてもらった。

案の定、おしゃべりモード全開だったけれど、会話の邪魔はしておらず、どちらかというとチャコちゃんにばかり話しかけていたそう。

別れ道に着くまでは、動物トークで盛り上がっていたらしい。



「別れ際に、進市に助けてもらったからあんま怒んないでくださいって言われたんだけど、何かあったの?」

「ああ……うん。お酒勧められてて、断りづらそうにしてたから」



他はおぼろげだが、こちらは鮮明に覚えている。というか、脳裏に焼きついている。


1人でツボにハマって会話も放棄してたくせに、いきなり乱入して、奪い取るように飲んで。

こいつ頭イカれたのか? とドン引きされてもおかしくないのに。


はぁ、どうして毎回毎回、記憶が飛んでしまうんだ。最後の最後まで俺を気遣ってくれていたというのに、何1つ覚えていないなんて。

半日前に戻って、「この無礼者が!」と酔いが覚めるまで引っ叩いてやりたいくらいだ。



「愛するお友達のために、正義のヒーローに変身したわけですな」

「……まぁ、残念なヒーローになっちゃったけど」
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