聖夜に舞い降りた灼熱のサンタクロース
額の汗を拭いつつ、いぶかしげそうな目を向ける彼に経緯を説明した。あくまでも友好的な意味合いでの抱擁だと強調する。



「なるほどね。でも俺も、進市の立場だったら同じ行動してると思うな。抱きしめる……かはわかんないけど、背中は擦ると思う」

「そっか。やっぱ友達としてだよね」

「まぁ……俺の目には、友達というよりかは……」

「ん? 何て?」

「あぁいや、別に。まだ気になること、あるみたいだね」

「ええっ! なんでわかったの?」

「顔に書いてある。目も泳いでるし、妙にソワソワしてるし」



即答されて、またもや赤面する。

当てずっぽうで解答していた純次くんから、胸の内を見透かされる日が来るなんて。伊達に心理学学んでたわけじゃなかったんだな。

心の中で彼に白旗を揚げ、相談をぶつける。



「実は……最近、よそよそしいなって感じることがあって」

「敬語で返されるとか?」

「いや、話し方はいつも通り。なんだけど、なんか、口数が少ないといいますか……」



採用連絡が来てからのおよそ1ヶ月、清水くんとは2度顔を合わせている。

近所のスーパーと、チャコちゃんのお散歩中。どちらも私から声をかけたら、にこやかに応対してくれた。
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