聖夜に舞い降りた灼熱のサンタクロース
しかし──。



『おつかい?』

『うん。前田さんも?』

『うんっ。お醤油なくなってたから買ってきてって。今日お兄ちゃんがご飯作ってるの』

『そっか。良かったね。それじゃあ』



あまりにもあっさりしすぎてて、思わず『ええっ』と戸惑いの声が漏れ出たほど。


予定があった? 門限が迫ってきてた? 足留めしないように気を遣った?


当てはまりそうな仮説をいくつか浮かべてみたのだが、そういう場合はいつも、『ごめん、時間ないから行くね』と言い残して去っていた。ラリーも、もう2・3回は続けてたし。


まるで、私を避けている──そんな感覚。



「私のこと、嫌になっちゃったのかな……」



脳内がネガティブ思考で埋め尽くされる。


泣いて、怒って、慰められて、また泣いて。字面だけ見たら小さい子ども。

お兄ちゃんだったら広い心で受け止めてくれるだろうけど、大人な清水くんにとっては、内心面倒に感じているかもしれない。



「もう、会わないほうがいいのかも……」

「なに弱気になってるの。そんなわけないでしょ」
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