聖夜に舞い降りた灼熱のサンタクロース
クイクイと袖を引っ張られて顔を戻すと、下りのエスカレーターに清水くんの姿を見つけた。

駆け寄ろうとした瞬間──彼の隣に現れた人物を見て、慌てて踵を返した。

純次くんの腕を掴み、近くの柱に身を隠す。



「あの人って、もしかしてミスコンの人?」

「だと、思う」



こっそり顔を出して様子をうかがう。

真っ直ぐ伸びた背筋、端正な横顔、凛々しさと品性を感じるオーラ。

パーカーにデニムパンツとカジュアルな身なりだが、間違いなくグランプリの彼女だ。



「何話してるんだろ。ってかなんで一緒にいるんだ? あの2人って接点あったっけ?」

「どうだろう。学部は同じらしいけど……」



顔を合わせ、時折笑みをこぼして歩く2人。

どちらも長身で細身。そして美人さん。

歩いてるだけなのに様になっていて、周囲の人たちもすれ違いざまにチラチラと視線を向けている。



「なんか楽しそうだね」

「……うん」

「改めて思うけど、あいつかっこいいよな。スタイル抜群だし、おまけにオシャレだし」

「そうだね……」
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