年下男子は恋愛対象になりますか?
「うん。無駄に緊張させちゃってごめんね。私だけしかいないから、そんなに緊張しなくて大丈夫だよ」

ホッとする表情を浮かべると思っていたけど、隼人君は難しい顔をしていた。

「……すみません。それなら由夏さんの家には行けません」

「でも、もう着いちゃったけど」

私が家の方を見ると、隼人君も同じ方を向いた。私の名字でもある高橋という表札を見て、今度は困った顔をしている。

「今日はここで帰ります。もともと顔見たら帰るつもりでしたし」

急にどうしたの?私、何かした?

「せっかくだしお茶ぐらい飲んでいってよ」

確かに少しだけなら会えると電話で言ったけど、さっき会ったばかりなのにもう帰ると言われるとは思わなかったよ。

予想とは違う反応だったから、どうにか引き止める私。

まだ一緒にいたい。
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