年下男子は恋愛対象になりますか?
「先輩、お家どの辺りでしたっけ?先輩ってば!」

テーブルに突っ伏して寝ている私の身体を、後輩が揺らして起こしてくる。起きなきゃいけないのは分かってるのに、眠くて起きられそうにない。

「うーん……、地図アプリ、登録して、あるから、見て」

「スマホ勝手に見ちゃいますよ!いいんですね?」

「いーよ。鞄、の中、ね」

皆には悪いけど、これで寝ても大丈夫だよね。今なら久しぶりに眠れそうだから、出来ることならこのまま眠りたい。

「あっ……!先輩、電話かかってきてますよ!彼氏さんからじゃないですか?」

彼氏、か。

隼人君なら今頃バイト中のはず。
期待しただけその分虚しくなるから、もう期待なんてしたくない。

「吉澤隼人って表示されてますけど、彼氏さんじゃないんですか?さっきからずっと鳴ってますけど」

後輩の言葉にドキッとしたけど、電話に出る気力もなかった。

「……会いたい、な」

会いたいよ。会って話がしたい。でも怖い。

「えっ、ちょっと先輩!?先輩ってば、こんな時に寝ないで下さいよ!先輩!?」

別れ話かなと思ったら悲しくなって、その気持ちから逃げるように眠りについた。
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