年下男子は恋愛対象になりますか?
この日もライブ後に皆でカラオケ。
1泊して次の日は余興の練習。楽器の生演奏はやっぱり迫力がある。

「お。この呟き、昨日由夏が助けた子じゃね?」

休憩中スマホをいじっていた弘樹が私に見せてきた。隣に座っていた美樹や晴香も覗いてくる。

初めての学園祭ライブで気が付いたら前の方に流されてしまい、背の高い綺麗なお姉さんに助けてもらったという内容だった。

「え、綺麗って書かれてるんだけど!?」

「可愛い子にそんなふうに思われて良かったじゃん。恋する女は綺麗になるって言うもんね。全部隼人君のおかげかー」

女子力アップしたいってずっと思ってたから、知らない子にそう言われると嬉しさ倍増なわけで。お世辞かもしれないけどそれでも嬉しい。

「この子が昨日話してた子?返事送ってあげたら喜ぶんじゃない?」

「綺麗って言われて感動してるって俺が返信しとく」

「ほら、お前ら。そろそろ再開するぞ」

勇太と蓮は既にスタンバイが完了していて、笑いながら弘樹もそれに続いた。今はこっちに集中しなきゃ。



「ずいぶん懐かれたみたいだね。隼人君本当に妬くんじゃない?」

「えー、女の子だし大丈夫でしょ。妹みたいで可愛いんだもん」

あのあと弘樹に私のアカウントを教えてほしいって返事がきたみたいで、それからやり取りが続いている。今は帰りの電車の中。

「あー、彩と初めて会った時も私達のことそう思ったって言ってたっけ」

「初めてライブハウス行った時、ロッカー空いてなくて困ってるところ声かけてくれたんだよね。あれから8年ぐらい経つのかぁ。結婚式楽しみ」

最寄駅に着いて美樹と駐車場へと向かう。
その途中にあるカフェチェーンの前にいた子と目が合った時、楽しい気持ちが一変した。自然と足が止まる。

「由夏?どうしたの?」

「あ、ごめん。何でもない」

テーマパークで隼人君にキスしていた子がいた。
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