年下男子は恋愛対象になりますか?
最後にキスしたのは、彩と勇太の結婚式前日。
今は1月だから1ケ月以上していなかった。

おもいっきり拒否しちゃったから、こうして確認してくれてるんだよね。

今は嫌な感じはしていない、と思う。
でも、まだ解決してないこともあるのにいいのかな。

「すみません、調子に乗りすぎました。紅茶冷めちゃいますし飲みましょう」

私が無言でいたからか話題を変えられた。
テーブルの方を向くように座り直し、透明なマグカップに口をつけている。

甘いもの得意じゃないはずなのに、私が切った不揃いなりんご飴を笑顔で食べてくれていて。

「今日はりんご飴しか見かけませんでしたけど、いちご飴とかもありますよね。今度、色々なフルーツで作ってみません?」

隼人君の指輪が、陽射しや角度の関係かキラリと光っている。そのあと自分の右手薬指に視線を落とす。

ここでまた浮かんだ「誠意に答えよ」という言葉。

大丈夫だよね?
うん、大丈夫。

「みかんも美味しそう。さっきの話だけど……成人式に行くことと、今まで通りキーケース使うって約束してくれるならいいよ」

りんご飴を食べていた手が止まって、優しい表情のまま私を見る。

「約束はしますけど、無理しなくて大丈夫ですよ。さっきのことは忘れて下さい。あ、ゲームでもします?」

一緒に寝ようと誘って断られた時と同じく、これも隼人君の優しさ。

「……しなくていいの?じゃあ、成人式終わるまでまってね?」

「成人式終わったらいいんですか!?」

分かっていながら可愛くないことを言ってしまったのに、表情を更に明るくしながら喜んでくれている。

うん、こういう時も好き。

タイミングを見計らって隼人君の腕を掴み、私から触れるだけのキスをした。

「今からフルーツ買いに行こうか?いちご飴食べたくなっちゃった」

固まっている隼人君をよそに、鞄を取りに行こうと立ち上がる。
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