年下男子は恋愛対象になりますか?
部屋中に漂っている甘い香り。
テーブルの上に、隼人君お手製のフレンチトーストが並べられた。話は食べながらしましょうって言われて、朝ごはんを作ってくれていたのだった。

「由夏さん?」

その間に軽く支度を終え、ソファーで隼人君のキーケースに鍵を付け直していると名前を呼ばれた。

「これ、今までどおり使ってね?」

「分かりました。まずは食べましょう」

いただきますと手を合わせ、ひと口食べる。
やっぱり隼人君の作るフレンチトーストは美味しい。

「あのね、さっきの話なんだけど隼人君が今のバイト辞めるのはやっぱり違うと思う」

少し前と違って、もう目は泳いでいない。
コーヒーを飲みながら苦笑いはしているけど。

「でも、また気まずくなるのは嫌なんです。こないだまで……別れることも選択肢にありました、よね?」

「……ごめん」

「いえ、全部俺が悪いんですから謝らないで下さい!だから、その、何というか、不安要素を1つでも少なくしておきたくて」

「それでも辞めないでほしい。束縛みたいなことしたくないの」

隼人君の気持ちも分かる。分かるけど。
私のせいでって負い目を感じちゃって、今みたいに普通に過ごせなくなっちゃう気がする。

「これは俺自身の為でもあるんです」

「…………あの子が隼人君のこと諦めてくれたら、辞めないってこと?」

「まぁ、元凶はアイツなんでそうなりますかね。……って、何を考えてます?」

これからも隼人君と付き合っていくなら、いつかは解決しないといけないこと。

「私が直接会って話してみる。だから、あの子の連絡」
「いやいやいや、待って下さい。それだけは絶対にダメですからね!?連絡先も教えませんし、何かを伝えたりもしません」

「……じゃあ、こないだ声をかけてきた男の子を探してみる。きっとあの子と繋がってるよね?隼人君もそう思ってるんでしょ?」
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