年下男子は恋愛対象になりますか?
下から母親の声が聞こえた。少し経ってから階段をのぼってくる足音がして、部屋のドアがガチャっと開いた。

「お待たせしましたぁ、お届け物でーす」

美樹が両手で持っていた大きなビニール袋をドサッと置き、そのあとドアを閉めている。

「美樹ちゃんありがとう!って、あれ?お酒は?」

「私と由夏は明日から仕事なので、持ってきていませーん。ノンアルならあるからそっち飲んで?」

ガサゴソと中身を確認していた菜穂ちゃんの眉毛が、悲しそうな八の字になった。

「美樹、これいくらだった?忘れないうちに払う」

「あー、いいの、いいの。残ってたやつ持ってきただけだし、私は1円も払ってないから」

「そうだよ、由夏ちゃん!細かいことは気にしないの。それより指輪してるの珍しいね?」

鞄から財布を出したものの、しまうように促される。そして菜穂ちゃんが私の右手薬指に気が付いた。

「ふふふ、菜穂ちゃん。これは隼人君とお揃いなんですよ。いわゆるペアリングってやつですね」

美樹が私の右手を取り、菜穂ちゃんの目の前に差し出してニヤニヤしている。美樹にツッコミたかったけど、完全に言うタイミングを逃してしまって。

「もしかして彼氏からのクリスマスプレゼント!?」

「そうでーす。ラブラブの証でーす」

「きゃー、素敵ー」

私を除く2人で盛り上がっている。
からかわれそうだから、お揃いで買ったリングホルダーのことは言わなかった。私と隼人君だけの秘密。

「そうだ!由夏、隼人君に電話かけてよ」

「きゃー、いい考え」

2人共お酒が入ってるのか、いつもよりテンションが高い。そして、とんでもないことを言い出している。

スマホを奪われないうちに、電話かかってきても出ないでねと急いでメッセージを送った。隼人君から「俺は大丈夫ですよ」って返ってきたけど、全然良くない。
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