年下男子は恋愛対象になりますか?
【43】何で
年明けのロッカールーム。
私と後輩は来るのが早い方だから、普段から2人きりになることが多かった。

「先輩、これお土産です。チケットありがとうございました」

おはよと挨拶をしたあと鞄と上着をしまっていたら、後輩に大きなショップ袋を渡された。あのテーマパークの物。

「ありがと。もう行ってきたんだ?でも、こんなにたくさん買ってこなくても良かったのに。逆に気を遣わせちゃってごめんね」

「いえ!先輩にあげたかったから買ったんです。何も気にせず貰って下さい」

ショップ袋の中には可愛い缶のお菓子と、ボールペンなどの文房具が入っていた。

「ごめんね、ありがと。私からはこれあげる。人数分ないから皆には内緒ね?」

私も水族館とプラネタリウムでお土産を買っていた。後輩にあげたのは色が変わる紅茶。連休中に試したものだから、色も味も保証済み。

「わー、ありがとうございます!先輩は東京に行って来たんですね」

「うん」

文房具は開封して、そのまま自分のデスクへと持っていくことにした。あの子のことが一瞬浮かんだけど、すぐに打ち消す。

私にはこれがある。
大丈夫、何も問題ない。

「先輩、どうかしたんですか?さっきから胸の上辺りをやたら気にしてますけど」

「えっ、ごめん。何でもない」

今日は昨日買ったリングホルダーを身に付けて出勤していた。もちろん隼人君から貰ったペアリングも付いている。

「もしかして体調悪いですか?」

「ううん、そんなことないよ」

ネックレスは滅多にしないからか、人から見えないように付けてるのに落ち着かない。

「連休明けですしダルいですよね」

「ね」

移動する前に隼人君に仕事してくるとメッセージ送ったら、頑張って下さいとすぐに返事が届いた。

リングホルダーのこと伝えようとも思ったけど、恥ずかしくなってやめた。隼人君は今何をしてるんだろう。今日はいつもより仕事頑張れる気がするよ。
< 740 / 755 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop