年下男子は恋愛対象になりますか?
【44】これからも
「隼人君、無理に使わなくていいからね?」

「無理なんてしていないですよ」

あれから少し経って、隼人君の家にいる私達。
少し前に渡したテーマパークのお土産(シャープペンシルとボールペン)を、大学用のペンケースに入れてくれていた。

あれだけ険しかった顔も、今では考えられないぐらいにこやか。

私がテーマパークに行ったことに関して不満そうにすることはなく、ずっと嬉しそうに笑ってくれている。うん、隼人君はそんな人じゃないよね。

「今度は俺と行きましょうね」

「そうだね。楽しみにしてる」

あんなに嫌だった場所も、自分でも不思議なくらい何とも思わなくなっていた。思い出すことはあるかもしれないけど、これからはもう大丈夫。

大学であの子と話した時も、あんな険しい顔してくれてたのかな。そうだとしたら、私は隼人君に酷いことをした。隼人君のこと信じてあげられなかったから。

ペンケースを鞄に片付けた隼人君が、リビングへと戻ってきた。ソファーの前に座ってスマホを見ていた私の後ろに無理矢理入ってくる。そして、抱きしめられた。

「あはは、狭くない?」

「大丈夫です」

後ろから聞こえた優しくて甘い声。

「スーツ持ってきてほしかったな。隼人君のスーツ姿、写真じゃなくて直接見たかった」

私は幾度となく隼人君から送られてきた写真を見ていた。女友達が全く写っていないのは、私に気を使ってくれたんだと思っているけどどうなんだろう。

「じゃあ、今度俺の実家にも行きましょう。俺の卒業アルバムも見たいって前に言ってましたよね?」

答えないでいたら、隼人君に顔を覗かれた。

「由夏さん?」
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