車窓を流れる雨粒のように
〔月side〕

年末には、太陽の実家に結婚の挨拶に行った。

事前に用意していた履き慣れないロングスカートとパンプスは、余計に私を緊張させた。

そんな私とは裏腹に、すんなり結婚の了承を得ると、のんきにお菓子をほおばっている太陽を見ると、少し緊張が和らいだ気がした。

それからは就職も決まり、忙しい日々を送っていたが、お互いに長期休暇はきちんとある会社だったので、GWには久しぶりに遠出をした。

とはいっても贅沢はできないので、片道約10時間をかけて電車で博多へ向かった。

同棲してるから毎日一緒にいるはずなのに、この2泊3日はいつもより特別に感じた。

GW最終日には、母親同士の顔合わせも済ませ、あとは私の父と太陽のお母さんの顔合わせのみとなった。

そんなころ、太陽の転勤が決まり、引越しをすることになった。

転勤先は私の地元のお隣の市だった。

私は地元の市から奨学金を借りていたため、それを考えると地元に帰る方が良いと判断したので、太陽には片道15分ほどの距離を自転車で通ってもらうことにした。
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