砂浜に描いたうたかたの夢
「絵を描くのにちょうど良さそう」
「確かに。一緒に描く? ここで」
「いいの?」
「うん。他に流れ着いてるやつがあるか探してくる」
そう言って立ち上がり、枝を探しに行った。
オススメスポットを教えてもらって、ためになる助言までくれて。なんだか今日はツイてる気がする。昨日たっぷり悲しんだからかな?
何かネタになる物はないかと周りを見渡していると、遠くの砂浜で写真を撮る、派手な髪色をした男女2人組を見つけた。
辺りに人が少ないのをいいことに、熱い抱擁を交わしている。
「……そうだ」
なぜかその姿にピンときて、砂浜を一筆書きでなぞった。
次に、お互いの名前を書いて……。
「できた……!」
ぎごちない手つきで書くこと数十秒。相合傘が完成した。
以前凪くんが私と智をカップルだと見間違えたように、私達も傍から見たら若者カップル。
別に、特に意味はなくて。ただ遊び心で描いただけ。
例えるなら、推しの名前と自分の名前の相性を調べてみた感覚に近い。決して凪くんに下心があるわけでは……。
「確かに。一緒に描く? ここで」
「いいの?」
「うん。他に流れ着いてるやつがあるか探してくる」
そう言って立ち上がり、枝を探しに行った。
オススメスポットを教えてもらって、ためになる助言までくれて。なんだか今日はツイてる気がする。昨日たっぷり悲しんだからかな?
何かネタになる物はないかと周りを見渡していると、遠くの砂浜で写真を撮る、派手な髪色をした男女2人組を見つけた。
辺りに人が少ないのをいいことに、熱い抱擁を交わしている。
「……そうだ」
なぜかその姿にピンときて、砂浜を一筆書きでなぞった。
次に、お互いの名前を書いて……。
「できた……!」
ぎごちない手つきで書くこと数十秒。相合傘が完成した。
以前凪くんが私と智をカップルだと見間違えたように、私達も傍から見たら若者カップル。
別に、特に意味はなくて。ただ遊び心で描いただけ。
例えるなら、推しの名前と自分の名前の相性を調べてみた感覚に近い。決して凪くんに下心があるわけでは……。