砂浜に描いたうたかたの夢
リュックサックを背負い、ドアをそっと開ける。廊下に誰もいないことを確認したら、忍び足で玄関へ向かい、靴を履く。
終わった後は急いで帰るため、走りやすいスニーカーを選んだ。
靴紐をキュッと結んで立ち上がり、曇りガラスの引き戸をゆっくり開ける。
「お、一花」
外に出た瞬間、思わず心の中で舌打ちしてしまった。
「今日は早いんだな」
「う、うん。お昼から雨降るみたいだから」
見覚えのある小さなプールの中で、嬉しそうに尻尾を振るジョニー。
その隣で……父が小さな折りたたみ椅子に座っている。
「何してるの?」
「見ての通り水遊びだよ。ペット用のプールがあるって教えてもらって、最後に一緒に遊ぼうと思ってな」
黙って立ち去りたいところだけど、呼ばれたので無視するわけにもいかず。
一声かけると、目を細めてジョニーの頭を撫で始めた。気持ちいいのか、ジョニーも父と同じように目を細めている。
終わった後は急いで帰るため、走りやすいスニーカーを選んだ。
靴紐をキュッと結んで立ち上がり、曇りガラスの引き戸をゆっくり開ける。
「お、一花」
外に出た瞬間、思わず心の中で舌打ちしてしまった。
「今日は早いんだな」
「う、うん。お昼から雨降るみたいだから」
見覚えのある小さなプールの中で、嬉しそうに尻尾を振るジョニー。
その隣で……父が小さな折りたたみ椅子に座っている。
「何してるの?」
「見ての通り水遊びだよ。ペット用のプールがあるって教えてもらって、最後に一緒に遊ぼうと思ってな」
黙って立ち去りたいところだけど、呼ばれたので無視するわけにもいかず。
一声かけると、目を細めてジョニーの頭を撫で始めた。気持ちいいのか、ジョニーも父と同じように目を細めている。