砂浜に描いたうたかたの夢
「忘れ物はないかい?」

「うん! 大丈夫!」

「よし、それじゃあ出発!」



祖父に返事をするようにワンと鳴いたジョニー。
自分も「しゅっぱーつ!」と返して、一緒に家の外へ。

別室で着替えを終えて部屋を出た時、ちょうど前の部屋からおじいちゃんとジョニーが出てきて。

これから散歩に行くっていうから、観察のついでに着いていくことにしたんだ。

夜とは違うコースみたいだから楽しみ。



「昨日は長旅やらご飯の準備やら、色々とお疲れ様でした。夜は大丈夫だった? よく眠れた?」

「うん! 布団で寝たの、小学生以来だったけど、ぐっすり眠れたよ!」

「そうかそうか。なら良かった」



穏やかな風を浴びながら住宅街を歩いていく。


最初は寝つけるかそわそわしてたけど……朝早くから活動して疲れていたのか、目を閉じた途端眠気が襲ってきて、あっという間に夢の中へ。

多分、寝落ちするまで5分もかかってなかったと思う。

1日中ずっと動く必要はなくとも、この調子で毎日過ごせば、早寝早起きできて、時間も有効活用できそうだ。
< 47 / 322 >

この作品をシェア

pagetop