砂浜に描いたうたかたの夢
「嘘……っ、本当に……⁉」

「はい」

「私が教えた親子丼を作ったあのフウトさんですか⁉」

「はい」



ええええ⁉ 本当にフウトさんなの⁉
予想してなかった出会いに開いた口が塞がらない。



「……まだ信じられないみたいですね。得意教科は家庭科と体育と数学。好きな食べ物はアイスと鶏肉。特に焼き鳥と唐揚げが好き。ユーザー名の由来は、2時2分の丑三つ時に生まれたから。ちなみに、先月の七夕の願い事は……」

「わぁぁぁ! 信じます! 信じますぅぅ!」



今日イチの声量で彼の声に被せるように叫んだ。

願い事を除いた全部は、DMでやり取りした内容。特に、ユーザー名の由来は彼にしか話していない。

ということは……今、私の目の前にいるのは、憧れの……。



「お久しぶりです。二花さん」

「お久しぶりです……っ!」



推しが、推しが私の名前を呼んでる……! しかも笑いかけてる……!

これは夢ではなく現実なんですよね⁉ あぁ、だとしたら私は昨夜なんてことを……。でも、元気そうで良かった……。
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