この夏に、君と一度だけ。


「うそ、うそでしょ?」 
いつの間にかお父さんとお母さんが来ていて、お医者さんの言葉が信じられないようだ。


「最善を尽くしたいと思いますが、おそらく今の技術では…2年、長くて3年目頭くらいがタイムリミットだと……」

「そんな…」
私の口から言葉が漏れた。

「ですが、この病気は生活に支障は起こさないので、今までと同じ生活でいられます。そこは、不幸中の幸いです。」
「不幸中の幸いですね、ずっと痛いよりは…」

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