彦星さまは会いたくてたまらない
「もしかして凛空くん。
お星さまより
ゲームを取るつもりじゃないよね?」
「っ、…………えっ?」
「星が好きで宇宙が好きだって
言ってたあの言葉
嘘だったの?」
「ちっ…、違うよ」
凛空くん。
目が隠れるくらいの長い前髪を
振り乱して、焦ってる。
相変わらず、女子より可愛いな。
「そりゃ僕は、星が大好きだよ。
今すぐにでもロケットで
宇宙旅行したいくらいだからね。
でも、このゲームは特別で……」
「へぇ~」
「今日のために
バイトも死ぬ気で頑張ってきて……」
「ふ~ん」
「もう衣織ちゃん!
僕がこのゲームを
前から欲しがってたこと
知ってるくせに!!」