彦星さまは会いたくてたまらない



「あの…
 窓を開けてもいいですか?」



新鮮な空気を吸い込まないと

倒れてしまいそうなので、私。




「今の時間は、オマエらの部屋だろ?

 窓を開けるくらいで
 俺に確認をとるな」





人を拒絶する魔王っぽさに

胸キュンが止まらない。



出会った頃の彦星さま

そっくりだぁ。



懐かしさが嬉しくて

バタリと倒れそう。






私は部屋の奥にある

窓を開けた。



外は雨。しとしと雨。



梅雨時期だから

最近はこんな天気ばっかり。



窓の外を見つめたせいで

一気に私のテンションが

下がってしまった。




私は、雨が大嫌いだ。



だって


彦星さまに会えず、泣き続けた

みじめな前世の自分を

思い出してしまうから。



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