雨上がり、また想いだせるように。
✰⋆。:゚・*☽:゚・⋆
辺りは何も見えないくらい、真っ白い霧に覆われていた。
ここがどこか分からなくて、必死にかき分けて前へ
進む。
でも、いくら進んでも辺りはやっぱり霧だらけ。
このまま、迷って出られないかもしれない。
不安に煽られた私は声を張り上げた。
「すいませーん!誰かいませんか?」
出来るだけ周りに聞こえるような声で叫んだにもかかわらず、聞こえたのは反響して返ってくる自分の声。
本当にこのまま、ここにずっと居ることになるかもしれない……。
「あのー!誰かー!」
祈るように声を上げる。
その瞬間、眩い(まばゆい)光に包まれた。
あまりに明る過ぎて、目を細める。
すると、急に目の前に一人の男の人が現れた。
黒い靴に黒いマント……
全身が黒に包まれている。そして、帽子を深くかぶっているせいで完全に顔を認識することは出来ない。
明らかに怪しい男の人だが、やっと会えた人なので、恐る恐る声をかけた。
「……あの、すいません。ここってどこか分かりますか?」