年下の彼は、なぜだか私にZokkonです。
「あいたたた…」

膝を消毒して、絆創膏を貼った。
腕も擦りむいていた。
情けない。
若い頃なら、こんなに無様に転ぶことも無かっただろうに。
こういう所に、歳は出るんだ。
気持ちは若いつもりでも、体は衰えている。
それを痛感させられた。



樹と陽のことばかり考えていたせいだ。
考えたって、どうにもならないのに馬鹿みたい。



買ってきたお惣菜は、転んだ時の衝撃でぐちゃぐちゃになっていた。
でも、しっかりとパックされてるから、食べられないことは無い。



(捨てたらもったいないものね。)



こういうところもおばちゃんだ。
仕方ない。
実際、おばちゃんなんだから。



ひとりで、ぐちゃぐちゃになったお惣菜を食べる。
哀れ過ぎて、却って笑えて来る。
それなのに、涙が零れた。
感情すらもぐちゃぐちゃになっている。



わけのわからない涙は、汗と一緒にシャワーで流した。
あぁ、シャワーをしてから絆創膏を貼れば良かったと思いながら、私はまた絆創膏を貼り直した。



ふと時計を見たら、まだ9時前だった。
そろそろ食事が終わった頃だろうか?



なぜ、私は、樹が家に来るというのを断らなかったんだろう?
今から断ろうか?今日は疲れたから早めに寝ると送れば良い。
そう思いながら、私はなかなかLINEを打たなかった。
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