年下の彼は、なぜだか私にZokkonです。

(どうしたんだろう…?)



10時になっても、樹からの連絡はなかった。
食事にしてはえらく遅い。
気にはなりつつも、こちらから連絡するのは気が引けて、控えておいた。



きっともうすぐ連絡がある。
そう思っていたけれど、なかなか連絡はなく、気が付けばもう11時を過ぎていた。



いくらなんでもこんなに遅いことがあるだろうか?
明日も仕事なのに。



もしや、帰りに樹の身に何かが…?
そんなことを思ったら、いても立ってもいられないような気分になった。
だけど、どうすれば良い?
電話をかけて、もしも、樹以外の人が出たら…



色んなことを考え過ぎて、私はもはやパニックになっていた。
とりあえず、何かあった時のために服を着替えた。



だけど、着替えた後で気付いた。
もしも、何かあったとしても、私なんかに連絡があるはずはない。
きっと、連絡は親御さんに行くはずだ。



でも、樹の身元がわからなかったら、もしかしたら、スマホの中を見られて、私のところに…



「わっ!」



LINEの受信音が鳴り、私はびっくりしておかしな声を上げてしまった。
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