年下の彼は、なぜだか私にZokkonです。


樹は気付いているだろうか?
三ヶ月が過ぎたことに。
それとも、もうあんな馬鹿馬鹿しい約束なんて忘れてる?



(そうよね。そうに決まってるわ…)



『明日、俺の家に来る?
それとも、俺が行こうか?』

朝、樹からのLINEが届いた。
どういうことだろう?
この三ヶ月、お互いの家に行ったことはほとんどないのに…



(あ……)



樹は覚えてたんだ。
それに、けっこうきっちりした性格だから、今回のこともきっちりと終わらせたいのかもしれない。
陽のことが好きになったから、私とは別れる、と、そう言いたいのだろう。



そんなにはっきりとけりをつけることはないのに。
でも、面と向かってはっきりと言われた方が、私も諦めやすいのかな。



『了解。じゃあ、うちに来て。』

『わかった。』

簡素なやり取りだった。
うちにしたのは、わかっていてもきっとそれなりのショックを受けるだろうと思ったからだ。
打ちのめされて、樹の家から帰ってくるのは辛い。
だから、うちにした。







「あ、恵理子さん!おはよう。」

「おはよう。」

「今夜、ご飯食べに行かない?」

「え……今夜はちょっと…」

「何か用があるの?」

「う、うん、ちょっと、ね。」

「相談したいことがあるの。」

陽は、切羽詰った顔をしていた。
普段、滅多に私に相談なんてしない陽が、私に何の相談が?



私は断ることが出来ず、陽と晩御飯の約束をした。
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