年下の彼は、なぜだか私にZokkonです。
「……別れるなんて考えるなよ。
俺、絶対別れないからな。」

少し躊躇ったけど、私は頷いた。



「親は、俺が絶対説得するから、心配するな。」

嬉しくて涙が出そうだ。
うまくいってもいかなくても構わない。
私は樹に着いていこう、そう思った。



「あぁ、懐かしい。」

部屋に入るなり、樹がそう言った。



「そうだね。陽と付き合ってる間は来なかったもんね。」

「恵理子、本当にもう絶対に離れようなんて思うなよ。」

「……わかってる。」

樹に強く抱き締められた。



「絶対に離さないから…」



もうあれこれ考えるのはやめよう。
樹はきっと、変わり者なんだ。
だから、私みたいなおばちゃんをこんなに愛してくれる。
それで良い。



陽の言う通り。
樹が私に飽きたら、それは運命と諦めて別れよう。
それまでは、私は自分の気持ちに正直に生きよう。



「近いうちに両親に会ってくれよな。」

「……うん。」

きっとだめだよね。
でも、会うだけは会わないと。
ご両親と樹が揉めなきゃ良いけど。



そんなことを思ってたらまた気分が悪くなってきた。
あぁ、そうか、私、メンタルをやられてるんだね。
まだ治ってなかったんだ。



「樹、ごめん。」

私は樹から離れ、またトイレに駆け込んだ。
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