絶対的恋愛境界線〜当て馬だってハピエン希望です!〜
* * * *
徳香の想定通り、今日はほとんどのメンバーが飲み会に流れていく。しかし、ガツガツしないと心に決めたことがよくなかった。
いつの間にか修司の隣には杏が座っていて、前には仲の良い男性がいる。徳香が入る隙はなかった。
仕方なく彼らと並びのテーブルの席を取り、友人の雪乃と向かい合ってお喋りをしていた。
「徳香が笹原さんの方に行かないなんて珍しい。どうしちゃったの?」
「……今日はちょっとおとなしい感じで行こうと思ったの! そうしたらなんか積極的になれなくて、気付いたらこのザマよ」
いつもと違う様子に、雪乃は堪えきれずに笑い出す。
「何をそんなに控えめにする必要があるの? いつもみたいに当たって砕けちゃえばいいのに」
「あのねぇ、毎回砕けてると、結構へこむのよ」
「えっ、へこんでたの?」
「もちろん」
雪乃が更に笑い出したため、徳香もプチンと糸が切れる。
「私だって普通の女子なんだからね! よく鉄の心臓とか言われるけど、そんなことないんだから」
「あーごめんごめん。ってか、ちょっと今日飲み過ぎじゃない? 私今日は送れないからね」
「あっ、彼氏が来る日?」
「そう。だからあと二十分くらいで出る予定」
「雪乃ってば、私のこと見放すのー?」
「まぁ、彼との約束の方が先だしね」
「裏切り者め……」
でも確かにいつもよりもお酒が進んでいることは確かだった。あそこの中に入れない悔しさから、つい飲む方に集中してしまう。
「じゃあ俺が送りますよ、路線一緒だし」
声がした方を振り返ると、信久が顔色を変えずに徳香の隣に座る。
「あら、松重くんじゃない。そっか、二人とも方向は一緒なんだ」
信久が顔を覗き込んできたので、二人の目が合う。彼の心配そうな表情を見ていると、安心感とともに楽しさを覚えた。
「とりあえず最寄り駅まで送るので、そこからはタクシーで帰ってもらえますか?」
「……ありがとうございます」
唇を尖らせるものの、信久がいてくれて良かったと思う。雪乃は何も気がついてないようなので、二人はサークル仲間としての会話を続けることにした。
徳香の想定通り、今日はほとんどのメンバーが飲み会に流れていく。しかし、ガツガツしないと心に決めたことがよくなかった。
いつの間にか修司の隣には杏が座っていて、前には仲の良い男性がいる。徳香が入る隙はなかった。
仕方なく彼らと並びのテーブルの席を取り、友人の雪乃と向かい合ってお喋りをしていた。
「徳香が笹原さんの方に行かないなんて珍しい。どうしちゃったの?」
「……今日はちょっとおとなしい感じで行こうと思ったの! そうしたらなんか積極的になれなくて、気付いたらこのザマよ」
いつもと違う様子に、雪乃は堪えきれずに笑い出す。
「何をそんなに控えめにする必要があるの? いつもみたいに当たって砕けちゃえばいいのに」
「あのねぇ、毎回砕けてると、結構へこむのよ」
「えっ、へこんでたの?」
「もちろん」
雪乃が更に笑い出したため、徳香もプチンと糸が切れる。
「私だって普通の女子なんだからね! よく鉄の心臓とか言われるけど、そんなことないんだから」
「あーごめんごめん。ってか、ちょっと今日飲み過ぎじゃない? 私今日は送れないからね」
「あっ、彼氏が来る日?」
「そう。だからあと二十分くらいで出る予定」
「雪乃ってば、私のこと見放すのー?」
「まぁ、彼との約束の方が先だしね」
「裏切り者め……」
でも確かにいつもよりもお酒が進んでいることは確かだった。あそこの中に入れない悔しさから、つい飲む方に集中してしまう。
「じゃあ俺が送りますよ、路線一緒だし」
声がした方を振り返ると、信久が顔色を変えずに徳香の隣に座る。
「あら、松重くんじゃない。そっか、二人とも方向は一緒なんだ」
信久が顔を覗き込んできたので、二人の目が合う。彼の心配そうな表情を見ていると、安心感とともに楽しさを覚えた。
「とりあえず最寄り駅まで送るので、そこからはタクシーで帰ってもらえますか?」
「……ありがとうございます」
唇を尖らせるものの、信久がいてくれて良かったと思う。雪乃は何も気がついてないようなので、二人はサークル仲間としての会話を続けることにした。