秘密のベビーのはずが、溺甘パパになった御曹司に一途愛で包まれています
「ありがとうございます。それに、陽太にたくさんおもちゃも用意してくださって」

「私たちも、陽太君に会えるのを楽しみにしていたんだよ。それにしても、大雅にそっくりだな」

「ええ、本当に」
 
 ご両親までもそう言うのなら間違いなく似ているのだろうと、嬉しくなる。

「だろ。一見しただけで、間違いなく俺の子だって確信できた」

「お前が言うな」

 いつもの調子で大雅が言えば、「まったく」とお義父さんが軽く憤慨する。
 その様子がおかしくて、私とお義母さんが思わず吹き出せば、ふたりはバツが悪そうな顔をした。

「陽太を、抱っこしてやってください」

 厳格そうなお義父さんが、さっきから陽太が気になってそわそわしている姿が、時折かわいく感じる大雅の姿と重なって見える。

「あ、ああ。陽太君、ほら。おじいちゃんのところへおいで」

 恐る恐る手を伸ばすお義父さんに、陽太も体を前に乗り出す。こういうとき、人見知りしない子でよかったと思う。

「この人、若い頃は仕事ばっかりで子育てに満足に関われなかったから、慣れてないのよ」

 隣でくすくす笑うお義母さんの声も聞こえてないのか、慎重に陽太を受け取ったお義父さんは、座ったままゆすって陽太をあやしはじめた。

 無邪気に頬に触れる陽太に嫌がるそぶりをいっさい見せず、愛おしげに目を細める様子を見て、隣に座る大雅と視線を合わせる。彼も父親の様子が予想外だったのか、小さく苦笑した。
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