S系御曹司は政略妻に絶え間なく愛を刻みたい~お見合い夫婦が極甘初夜を迎えるまで~

「……どうして浴衣?」
「何か着るものはあると思って持ってこなかったら、これだったから」
「それにしても、その姿で人前に出ないでくれ」
「どういう……」

「そんなかわいい姿、誰にも見せたくない」

 その言葉に思わず口を噤む。

(この人は、ずるい……)

「お願いだ」
「……はい」

 私は彼のどんな頼みだって、聞いてしまうってわかってるんだろうか。

「よかった」

 そう言って要さんは微笑む。
 私はその笑みに、また絆されてしまった。
< 168 / 283 >

この作品をシェア

pagetop