S系御曹司は政略妻に絶え間なく愛を刻みたい~お見合い夫婦が極甘初夜を迎えるまで~

 そんなことを考えていると、三堂さんが突然、

「そういえば七瀬さん、これまで彼氏いたことないって言ってたわね。それもおじいさまが厳しかったから?」

と言い出した。
 思わず飲んでいたモスコミュールを吐き出しそうになる。

「え……? えっと……それは私がただもてなかっただけで……」
「そんなことないだろ」

「付き合った事ないって、そんなにおかしなことですか?」

 私が気になって言うと、三堂さんと如月さんが、うーんと唸る。

「一般的には彼氏彼女がいないって人もたくさんいるだろうけど、うちの会社って、予想以上に彼氏彼女いる人多いからね」
「まぁ、ネームバリューもあるしな。合コン行くとモテる」

「へぇ……」

 そう聞いて、要さんのことを思い出していた。
 要さんもモテる。合コンとか、行ったことあるんだろうか。合コンにいる要さん、想像つかないな。って言っても、合コン自体私は上手く想像できないが。

 ふと、この会が始まってから、私は何度要さんのことを思いだしているんだろう、と思う。

 それがやけに恥ずかしくて、もう一度お酒を流し込んだところで、ピザを口に放りこみながら三堂さんが言った。

「間違っても、変な男にひっかからないようにしなさいよ」
「そんな見分けなんてつかないですよ……。どうやって変かどうかなんて見分けるんですか?」
「たとえば、最初から『結婚も考えてる』って言ってくる男とか? 普通付き合ってもないのに、そんなこと決めらんないでしょ」

 三堂さんが言うと、如月さんが、そんな奴はいないですよ、と言い出す。

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