The holiday romance
愛し合うということ
ユキを抱きしめてるシンの手に力が入る。

突然シンが自分の中から出て行き
ユキは内腿に生温かいものを感じた。

そしてシンはユキを抱く手を緩めてチカラが尽きたようにユキの背中にもたれかかり、肩で息をしている。

「…最高だった。

オレこんなの久しぶりでマジ気持ち良かった。」

シンはそう言ってユキの背中にキスをする。

「ユキさんは気持ち良かった?」

ユキは頷くだけで声にもならなかった。

「ユキさんがすごいエロい声出すから
俺も思わず、イクってなって…
間に合わないかと思った。

あっ!安心して下さい。
ちゃんと外に…
…って俺…すいません!」

シンはふと自分が汚したユキの脚に気づいて
慌ててそれを拭った。

「ゴメン、ヤバっ!
…めっちゃ恥ずかしい。
ユキさん、大丈夫だった?」

シンは恥ずかしくて黙っていられないようで
ペラペラといかにユキが素晴らしかったかという感想を述べている。

逆に我に返ったユキはシンの感想が恥ずかしすぎてずっとシンの顔を直視出来ないでいる。

「え?大丈夫?もしかして怒ってる…とか?」

シンが顔を覗き込むとユキは真っ赤な顔で俯いていた。

「見ないで。恥ずかしくて死にそうだから。」

シンは恥ずかしがるユキが愛しくて優しく抱きしめて言った。

「ユキさんがすごく可愛くて参った。」

ユキはその言葉で涙が溢れてきた。
シンがとても優しくて
ハジメにとっての自分の存在がとても哀しくて虚しく思えてしまったからだった。

ハジメは終わるとすぐにユキの身体から離れ、
急いでユキの匂いを消すようにシャワーを浴びて自分の寝室に戻ってしまう。

自分はまるで子供を作る道具みたいに感じていたユキにとって
(今はもはやアレは子供作る協力をしてる偽りの姿でしかなかったのだが…)
シンはユキに愛し合うsexを教えてくれた気がした。

「泣かないで。ごめん、嫌だった?
俺怖かった?後悔した?」

シンは焦って抱きしめてるユキの背中を優しく撫でた。

「ううん。違うの。シンくんが優しくて…
こんなに優しくしてくれて…感動しちゃった。」

「ユキさん…今までどんな男とどんなHしてたの?
これ結構強引で乱暴だった方だよ。
俺、夢中になっちゃってつい抑えられなくなっちゃってこんな場所でユキさんの気持ちも考えないで酷いこと…
なのに優しいって…。」

ユキは首を振って必死に泣き止もうとしていた。

「お願い、もう少しこのままでいて。」

シンはユキの涙が止まるまで抱きしめて
涙が溢れ落ちる頬に優しくキスをした。

何も思いつく言葉が出なかった。
ただずっとユキを抱きしめていた。
ユキの涙が止まって落ち着くとシンはようやく声をかけた。

「そろそろシャワー浴びましょうか。
ユキさんの綺麗な脚汚しちゃったからオレに洗わせて。」

シンがユキの手を引いて、2人でシャワールームに入った。



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