裏切りの果てに~ただあなたと胸を焦がすような恋がしたかった~
ん?圭輔の電話の向こうから女性の声。


『圭輔?誰かと一緒?』


『…いや、別に。とにかくゴルフだから帰りは遅くなる。祥子は今日は仕事休みなんだからゆっくりしてて。じゃあ』


『あっ、うん。わかった。気をつけてね』


プツリと乱雑に電話が切れた、やっぱりおかしい。


遠くにかすかに聞こえた声だったけど、あの声…聞き覚えがあるような。


その時、寛也さんからの電話が。


『あっ、ごめん。起こしたかな?』


『いえ、大丈夫です。昨日はありがとうございました』


『こちらこそ、楽しかったよ。ところで圭輔は?そこにいるの?』


『あっ、いえ。何だかゴルフに出かけたみたいで』


『よくゴルフに行くんだね。圭輔の唯一の趣味』


『はい、そうなんです。最近は毎週必ずで…でも今日は日曜日じゃないのに…』


『だったら、今日は会えるよね』


『あっ…は、はい。大丈夫です』
< 35 / 56 >

この作品をシェア

pagetop