全部欲しいのはワガママですか?~恋も仕事も結婚も~
***
魁とふたりで年越しをし、お昼になってから初詣に行った。
ほかのカップルと同じように、手を繋いで境内を歩く。
どんなに外気が冷たくても、魁の手は心と同じでいつも温かくて、それだけでほっこりした。
この日は実家に顔を出す予定にしていたので、魁とは別れて私は一旦自宅に戻り、事前に買っておいた手土産の日本酒を持って駅へと向かう。
「俺も一緒に行こうか?」なんて魁が冗談を言っていた。
いきなり連れて行ったら、うちの家族全員を驚かせることになるからと断ったのだけれど……。
そのほうが話を切り出す手間も省けるし、魁の良さをわかってもらえて、一石二鳥だったかもしれない。
あの母が、魁を嫌うわけがないもの。
今度来るときは魁も連れてこよう、と考えながら実家の玄関を開けた。
「お姉ちゃん、久しぶりだね。明けましておめでとう」
出迎えたのは妹の京香だった。
いつもなら子どもたちの声もするはずだが、リビングからはその声が聞こえてこない。
「明けましておめでとう。……京香、ひとり?」
「子どもたちね、見たい映画があるって言うから、パパと三人でさっき出かけたのよ」
「だから静かだったのね」
リビングの扉を開け、父と母にも年始のあいさつをした。
持ってきた日本酒を父に手渡せば、「これ、うまいんだよな」とうれしそうにしてくれた。
魁とふたりで年越しをし、お昼になってから初詣に行った。
ほかのカップルと同じように、手を繋いで境内を歩く。
どんなに外気が冷たくても、魁の手は心と同じでいつも温かくて、それだけでほっこりした。
この日は実家に顔を出す予定にしていたので、魁とは別れて私は一旦自宅に戻り、事前に買っておいた手土産の日本酒を持って駅へと向かう。
「俺も一緒に行こうか?」なんて魁が冗談を言っていた。
いきなり連れて行ったら、うちの家族全員を驚かせることになるからと断ったのだけれど……。
そのほうが話を切り出す手間も省けるし、魁の良さをわかってもらえて、一石二鳥だったかもしれない。
あの母が、魁を嫌うわけがないもの。
今度来るときは魁も連れてこよう、と考えながら実家の玄関を開けた。
「お姉ちゃん、久しぶりだね。明けましておめでとう」
出迎えたのは妹の京香だった。
いつもなら子どもたちの声もするはずだが、リビングからはその声が聞こえてこない。
「明けましておめでとう。……京香、ひとり?」
「子どもたちね、見たい映画があるって言うから、パパと三人でさっき出かけたのよ」
「だから静かだったのね」
リビングの扉を開け、父と母にも年始のあいさつをした。
持ってきた日本酒を父に手渡せば、「これ、うまいんだよな」とうれしそうにしてくれた。