全部欲しいのはワガママですか?~恋も仕事も結婚も~
「お母さん、ありがとう。今度魁に会ってね。それと、別件で私からも報告があるの」
「え、なに?」
「私ね、会社を辞めて起業することにした」
私の言葉を聞き、母は声を出すのも忘れて目を丸くしていた。
母からすれば、ありえないだろう。
今の会社は大手企業なのだから、どんな部署でも大人しく勤めていればいいと考えているはずだから。
「そんなのやめなさい!」と大声を出される覚悟だったが、母はあきれ果てて小さく溜め息を吐くだけだった。
「三月で三十八になるっていうのに。……まぁいいわ、そっちも好きにしなさい。半端な気持ちじゃないんだったらそれでいい」
そうだった。すっかり忘れていたが、私はもうすぐ、またひとつ年齢を重ねる。
年を取りたくない気持ちはまだ残っているけれど、気にするのはもうやめよう。
「私、がんばるね」
両手で小さくファイティングポーズをしてみると、母がやっと少しだけ笑った。
親子喧嘩はこれで一応収束だ。
「え、なに?」
「私ね、会社を辞めて起業することにした」
私の言葉を聞き、母は声を出すのも忘れて目を丸くしていた。
母からすれば、ありえないだろう。
今の会社は大手企業なのだから、どんな部署でも大人しく勤めていればいいと考えているはずだから。
「そんなのやめなさい!」と大声を出される覚悟だったが、母はあきれ果てて小さく溜め息を吐くだけだった。
「三月で三十八になるっていうのに。……まぁいいわ、そっちも好きにしなさい。半端な気持ちじゃないんだったらそれでいい」
そうだった。すっかり忘れていたが、私はもうすぐ、またひとつ年齢を重ねる。
年を取りたくない気持ちはまだ残っているけれど、気にするのはもうやめよう。
「私、がんばるね」
両手で小さくファイティングポーズをしてみると、母がやっと少しだけ笑った。
親子喧嘩はこれで一応収束だ。